発達障害とカサンドラ症候群

カサンドラ症候群一歩手前Aさんの話

AさんにはビジネスパートナーのBさんがいました。
 
地位も人気もあるBさんでしたが、私はBさんはアスペルガー(発達障害)じゃないかと感じていました。
 
※後で聞いた話では、本人も自分はアスペルガーだと言っていたことがあったようです。
 
AさんとBさんの仕事は順調でした。
 
途中までは。
 
ある日Bさんが事前に何の説明もなく、仕事に穴をあけたことから流れが変わっていきました。
 
約束していた仕事をせず、ずっと連絡が取れなくなっていたBさんは、笑っていました。
 
仕事をしなかった理由は、とても自分勝手なものだったのですが、BさんにはBさんなりの理由があったようで、どれだけまわりに迷惑をかけていても迷惑をかけているという自覚がなく、まったく反省していませんでした。
 
Aさんにしてみれば、笑って許せるようなことではありませんので、話し合いの場が持たれたのですが、それ以降、Bさんの態度が変わっていきました。
 
そして、何ヶ月か経ったときには、Bさんの頭の中で、「自分が仕事をしなかったのはAさんのせい」ということになっていました。
 
その他のことも何故かAさんを責めるようなことばかり言うBさん。
 
Aさんは他の人にも話を聞いて欲しかったのですが、まわりの人たちはAさんの苦悩を理解出来ず、良い人で仕事も出来て人気もあるBさん寄りの発言をする人も少なくありませんでした。
 
Bさんにはまったく話が通じない、まわりからも理解されない中、Aさんの自己評価が一気に下がり、体調不良になったAさんは救急車で運ばれてしまいました。
 
その後AさんはBさんと距離を置くことで、早い段階で本来の自分自身を取り戻していったのですが、
 
Aさんはカサンドラ症候群の一歩手前にいたと私は感じています。
 
カサンドラ症候群にならないためには、まずは発達障害を理解することが大切です。
 
そして、一人で抱え込まないで、人に話を聞いてもらうのが一番良いのですが、「これを言うと差別になるかも知れない」と思うと話せなかったり、
 
話したとしても苦悩を理解されないことも多いです。
 
もしもあなたが、ここまでを読まれて、「もしかして・・・」と感じることがあるのなら、近くにいる人だけではなく、発達障害を理解している人に相談されることをお勧めします。